2022/12/28(水)
【シンスプリント】って何?
カテゴリー:膝の痛み
こんにちは。
院長の太田です。
今回は、「シンスプリントの概要」についてお話させて頂きます。
この投稿を見て頂けたら、シンスプリントの詳しい概要を知ることができ、もしかしたらあなたの脛の内側にあるその痛みを解消することができるかもしれないので是非最後までご覧頂けたらと思います。
【シンスプリントとは】
運動時や運動後に「脛の内側の中央から1/3辺り」にズキズキとした痛みが生じる疾患のことを言います。
膝下から足首の間にある『脛骨』という骨の骨膜に炎症が起きてしまう「骨膜炎」の症状であり、別名『脛骨疲労性骨膜炎』とも言われております。
近年は、ランニングやジョギングのブームもあり、シンスプリントに悩まされているランナーの方が多くいらっしゃいます。
「使いすぎ症候群」の一種で、「走る」「飛ぶ」などの激しい運動を繰り返す様な方に発症しやすく
・中・長距離ランナー
・サッカー選手
・バスケットボール選手
に多くみられる疾患です。特にシーズン初めや新人の選手が急激にハードなトレーニングをすることにより発症しやすくなります。
走る距離や負担を軽減させることで快方に向かう場合もありますが、練習を再開することで再発を繰り返してしまうケースが多いです。
ひどくなると安静時にも症状が出てしまうこともあるので、原因となる要因をしっかりと取り除くことが重要になります。
【シンスプリント発症のメカニズム】
シンスプリントの発症のメカニズムは諸説あり、はっきりとしたことは明らかになっておりません。
主な発生要因としては
・オーバートレーニング
・負荷のかかりやすいランニングフォーム
・衝撃を受けやすい足の形
→特に『扁平足』『回内足』
・足の筋力不足
・筋肉の柔軟性の低下
などの「内的な要因」や、
・硬いグラウンドや路面でのトレーニング
・踵がすり減っているシューズの使用
・クッションがないシューズの使用
などの「外的な要因」も影響していると言われております。
【シンスプリントと類似する疾患】
シンスプリントの他にも、スポーツに伴って脛の内側が痛くなってしまう怪我の一つに
『疲労骨折』
というものもあります。
痛む場所がよく似ていますが、治療方法が異なるので注意が必要になります。
【シンスプリントと疲労骨折の違い】
<シンスプリント>
痛みを感じる部分が10cm程度長い範囲で出現します。約40%の方が「左右両足」に症状が出ると言われております。
<疲労骨折>
痛みを感じる部位が5cm以内でピンポイントに症状が出現し、「片方」のみに発症するケースがほとんどです。
この様な特徴から「私の脛の内側の痛みは『シンスプリント』かも!」と思うかもしれませんが、この様な特徴だけで自己判断するのではなく、痛みが出ている場合は整形外科でしっかりと診断を受けることをお勧めします。
【シンスプリントの注意点】
もしあなたがスポーツをしていて、脛の内側に痛みが生じてしまった場合は注意が必要になります。
痛みを我慢して練習を続けていると、
膝の内側が痛くなる『鷲足炎』
膝の外側が痛くなる『腸脛靱帯炎』
などを合併してしまう恐れがあります。
この様な症状は通称、
『ランナー膝』
と言われ、重症化してしまうリスクも発生してきます。
そのため、まずは脛が痛くなった場合には「運動量を減らしていく」ことが重要になります。特に、痛みの出始め、足が熱くなったり、腫れがある場合にはしっかり「冷やす」ことも重要になります。
【シンスプリントを解消するためには】
脛の痛みを根本から解消するためには、シンスプリントが起きてしまう要因を取り除いていくことが重要です。
・硬い路面での運動を避ける
・踵のすり減った靴の使用をやめる
・足の筋力をUPさせる
・膝、脛、足関節周辺の柔軟性を獲得する
など取り組んでいくことが重要になります。
『扁平足』の方は注意が必要で、
「しっかりと足のアーチを作る」
ことが必要で、「タオルギャザー」という足の裏を鍛えるトレーニングを行うこともお勧めです。
ランニングをよく行う方は、「ランニングフォームを修正する」ことも重要になります。
また、ドタバタと音を立てて走ることはなるべく避けていただいた方がいいです。ソフトな着地を心がけて、「足、腰、お尻周りの筋肉を鍛える」ことも重要になるので、
・スクワット
・ランジ
などのトレーニングを行うこともお勧めです!
・ふくらはぎ周囲の筋肉
・太もも周囲の筋肉
・股関節周囲の筋肉
・足の裏の筋肉
これらの筋肉をしっかり柔軟にしておく必要もあります。
これらを踏まえて次回はシンスプリントの原因である、『足の柔軟性を獲得するための具体的なストレッチ方法』をお伝えします!!
【最後に】
今回は、シンスプリントの概要をお伝えしました。普段からスポーツをしていて、脛の内側に痛みが生じている方はシンスプリントかもしれません。今回お伝えしたシンスプリントの病態をしっかり理解した上で、次回の脛の痛みを解消できるストレッチもぜひ取り組んでみて、痛みの解消に繋げてみてください!
【本日の動画】
「【シンスプリント】って何?改善するための基本の話!」
最後までご覧いただきありがとうございます。